【特別編3】歯科医師のぶしの小言:歯科に対するクレームまとめてみた3
お疲れ様です!!
のぶしです!
今日から3連休ですね!
皆さんはどうお過ごしでしょうか?
最近またコロナの感染者数が増加しています。
先行きが不透明ですが悲観ばかりしていても始まりません!
細心の注意をしつつ人生楽しんでいきましょう!
さて、今日は歯科へのクレームシリーズ第3弾です!
今日のクレームはブログ読者さんから寄せられたものになります^^
ズバリ「治療して入れた被せ物や詰め物の保証期間」について!
皆さんどうでしょう?
自分の口に入っている詰め物や被せ物は入れてから何年経っていますか?
何年以内ならやり直しがきくの??
そんな疑問に関連するクレームでした!
早速見ていきましょう!
クレーム:
最初は丁寧に説明して頂いたので、信頼していたのですが、2年間は保証期間だからいつでも不具合が有れば言って下さいでしたが、いざ不具合で、伝えたら2年経過しないと適応にならないと、逆の回答でした、結局面倒な事はやりたくない医者と判断しました。他の歯科医で最初からやり直してもらいました。口だけはお上手な医師でした。皆様騙されません様に。
さて、今回も怒り心頭ですね^^;
今回のクレームをまとめますと・・・
・治療したところに不具合が生じた
・2年以内は保証すると言われた
・2年以内に生じた不具合なのにやり直してもらえなかった
・他の医院ではやり直してもらえた
さて、今回のケースは治療した後のお話です。
皆様のお口の中には銀の詰め物や被せ物、はたまた保険外のセラミックなど様々な治療を施されていると思います。
虫歯0のかたはごめんなさいw
この治療した箇所の歯に不具合が出た場合、いつまで保証してくれるのでしょう?
ちゃんと理解していますか??
実は、治療後の保証期間や保証の仕方は、
・保険の治療か自費の治療かで異なる
・治療の方法によって違う
んです!
え?ドユコト?
詳しくお話していきましょう!
例えば、以下の例
例1:A歯科医院で保険治療(被せ物)をした場合
今回の例では、保険治療による被せ物(クラウン)なので保険のルールが適用されます。なので治療後の保証期間も一律で「セットした日から2年間」となります。
これは、セットした時にクラウンの料金にプラスして「補綴物維持管理料」という費用を患者さんが支払っているからです。
そんなの支払ってたなんて!!!と驚く方も多いかと思います。
保険のクラウンやブリッジを入れる時には、必ずと言っていいほど料金内に含まれていますし、これを算定しない歯科医院は少ないです。
逆に算定しない歯科医院もあります(かなり少ない。というか居ないかも)がその場合は2年間のルールは適応されないというわけです。
あるいは患者さんがこれの支払いを拒否すれば、2年間ルールは適応されません。
じゃぁ2年以内に不具合があったら無料でやり直してもらえるのか!!
というと、実はそうとも限りません。
不具合の理由にもよります。
例えば、被せた物には落ち度がなく根っこの状態が悪くなった場合・・・
これは根っこの治療が必要なので、その治療にかかる費用は保険適応で支払わなければなりません。
そして根っこの治療後、いよいよ新しい被せ物を入れようとした時に2年経っていれば保険適応で再作製できます。
しかし2年以内であれば歯科医院が負担して再作製しなければなりません。
患者側はちゃんと補綴物維持管理料を払っているわけですから・・・。
例2:A歯科医院で自費の被せ物をいれた場合
このケースでは保険治療もせず当然補綴物維持管理料も関係ないので、
通常保証期間はありません。しかし、大抵の歯科医院は自費治療に独自の保証ルールを設けています。
なので、必ず治療前に保証制度を確認しましょう。
医院によって全く異なります。
例3:A歯科医院で保険の被せ物を入れたが、引越しでB歯科医院に通っている
A歯科医院で入れた被せ物を他院で直す場合はどうでしょうか?
仮にA歯科医院で入れた日から2年以内であってもB歯科医院が保証する義務はありませんし2年間ルールは適応されませんのでご注意ください!
例4:A歯科医院で保険の詰め物を入れた
被せ物ではなく詰め物(インレー)を入れた場合は2年ルールは適応されません。
これは詰め物の場合、補綴物維持管理料を支払っていないからです。
なので、2年以内であってもやり直しが利きます。
では今回のクレーム内容にある歯科医師の言葉・・・
「2年以上経ってないと適応にならない」とはどういうことなのか?
これは、おそらく2年以上たたないと、保険適応で再治療することはできません。という意味かと思われます。
つまり、2年以上経つまではやり直しすることはできないし、するつもりもない!ということですね。
しかし、先ほど説明したようにこれはルール違反です。
2年経っていないなら、歯科医院が自腹を切ってやり直すべきなので保険が適応かどうかは関係ありません。
このように言われたら、患者側は「保険適応かどうかは聞いてない。そちらの負担でやり直してください」といえばOKです。
ただ、現実的なお話をすると、こういう場合歯科医院側が負担することはなく、自費治療という形でやり直すことがほとんどです。
自費治療なら保険治療の2年ルール内であっても関係ありません。すぐやり直せます。
また、2年以内にダメになるケースというのは大抵何かしらよほどな原因があります。
いい加減な歯科医のせいだとしても2年以内というのはちょっと考えづらいので・・・
(患者が全面的に悪いとは思いません)
そういう場合に同じような保険の物を入れても、
また取れるか不具合が出る可能性が高いですので自費を薦めるということですね。
結構皆さんの中にも保険の物が外れたら次は自費の治療を勧められたという方が多いのでは?
保険のルールをしっかり理解し、自分が治療したのはいつなのか、またどんな治療がなされているのかを明確にしておかないと思わぬトラブルに発展します。
ご注意を!!