【特別編10】歯科医師のぶしの小言:歯科に対するクレームまとめてみた10
お疲れ様です!
のぶしです!
今日は久しぶりに「巷に溢れる歯科医院に対するクレームまとめてみた」企画!
のぶしがネットから拾ってきたクレームを私見を交えながら解説していきます!
過去のクレーム解説を一気見するならこちらから⬇︎
さて、今回のクレームはこちら(以下原文まま)
何度も通わせていただいておりますが、前回クリーニングで来院した後の会計で初診料を請求されました。
今まで何度か通っており毎回再診料のみでしたが、今回だけ初診料でした。
間違いではないかと受付の方に確認しても、「間違いではないです。」と・・・。
お金儲けのために利用されているような気がして悔しいです。
というクレーム内容です。
医療従事者側からすると初診料・再診料の知識がもともとあるので、
患者さんが理解できないことに驚くケースもあるようです。
結論から申し上げますと、複数回通院していても突然初診料を請求されるケースは多々あります。
この場合、「再初診」扱いとなり初診料を取られてしまうんですね。
再診の患者→再診料
初診の患者(来院自体が初めて)→初診料
2回目以上の来院だが再初診扱い→初診料
となります。
ではどういった場合、再初診扱いになってしまうのでしょうか?
よく誤解されるのですが、「期間が空きすぎると再初診」は間違いです。
またルールとして「何ヶ月以上」という厳格なルールもありません。
結論から言うと、
①治療が途切れ、医師の観察下から離れた(*Drが経過を追えなくなった)
②目安として3ヶ月前後の期間が空いてしまった
などのケースが多いです。
順番に解説しましょう。
①治療が途切れ、医師の観察下から離れた(*Drが経過を追えなくなった)
例えば初診時に検査をして治療計画を立てたとします。
1ヶ月後に再検査をして、結果によってはこういった治療をする・・・と決めた場合、「次回1ヶ月後に来院してください」と指示があるはずです。
しかし患者判断により来院しなかったとします。
ですがその翌月やはり痛みなどが出てしまい、再来した場合、Drからすると初診時に立てた計画や方針を立て直さないといけなくなります。
初診料とは「医師の見立て料」でもあるので再度方針を立てる必要があれば初診料が請求されます。
したがって何ヶ月空いてるかに関係なくDrが再度計画を立て直しだと感じれば初診料が加算されます。
逆に何年開いていようとも「計画の範囲」なら初診料は算定できません。
今回のクレームを投稿した方がどうだったかはわかりませんが、
もしかしたら定期検診の計画の範疇から超えてしまうほど期間が空いてしまったか、口腔内の状況が著しく変わってしまった(軽度歯周炎だったのが重度に・・・etc)などの理由が考えられます。
②目安として3ヶ月前後の期間が空いてしまった
厳格なルールはなく基本Drが判断するのですが、一応期間の目安はあります。
これはDrが不正をして短期間で初診料を算定しまくらないようにするためです。
目安は3ヶ月と言われています。
これは上述した通り3ヶ月以内ならばそうそう口腔内の環境は変わらないし、
経過を追える相当な期間であろうと言うことです。
もちろん個人差があり、80歳のおじいちゃんと20歳のお兄さんでは全く状況は異なるであろうことから「あくまで目安」とされています。
ただしこれは目安のため、歯科医院の裁量によるところが大きいですね。
ただし、歯科医院側から「3ヶ月後に検診で来てね」と言われ3ヶ月後に行ったのに初診料を取られた場合は、歯科医院側がアウト。
歯科医師が3ヶ月後でも充分経過が追えて、管理できると判断したにも関わらず、
初診料を算定するのは合理的ではありません。
逆に3ヶ月で来てねと言われ、6ヶ月後に行った場合は文句も言えないかと思います。
その場合は3ヶ月後に来院しなければならない理由を説明してもらいましょう。
黙って次回予約を伸ばすのだけはNG
結論、
○2回目の診療だろうと初診料を取られることはある
○再診料・初診料の裁量は歯科医院側にある
○歯科医師が経過を追えるなら再診、無理なら初診(再初診)
○期間は関係ない。ただし目安はある。
皆さんも歯科医院に対する不満、疑問などありましたら、のぶしツイッターDMまでどうぞ!